りゃんこ

フロアーや天井羽目板を貼る場合、継ぎ手位置を1ヶ所としないでちぐはぐに「りゃんこ仕上」で貼っていきます。また銘木合板を使った天井などは木材の持つ木目を90度ずつ変えて(りゃんこ貼り)いきながら変化のある仕上がりを楽しみます。

目透かし(めすかし)

天井などを貼る場合に、わざと材と材に隙間のすかし目地をもうける貼り方があります。隙間の幅は通常貼る材の厚みの分をすかせるのですが、これを「目透かし貼り」と呼んでいます。既製品の和室天井材などはほとんど目透かし仕上げとなります。

面取り(めんとり)

材の角が立つ部分などに、カンナなどで角を取る仕上げのこと。
代表的なのは床の間材の床カマチに使われる部材で「漆面皮仕上げ」というのがありますが、漆仕上げした材の角部分を「面取り」して下地の木の白身をアクセントとした加工方法があります。

大壁・真壁(おおかべ・しんかべ)

部屋の壁仕上げで、構造柱を化粧として表す仕上げとする施工を真壁と呼び、柱を隠してしまう施工を大壁と呼びます。
現在、和室以外の仕様は、ほとんど大壁仕上げとなってきておりますが、真壁に比べて大壁の方が施工が容易なので、施工単価は和室を多くされる程高いものとなります。
ちなみに2×4(ツーバイフォー)や軽量鉄骨、パネル工法は最初から木製の柱が無いので、本格和室を希望される場合は付け柱(みせかけの柱)となります。

長押・廻り縁・巾木(なげし・まわりぶち・はばき)

和室の内法高さ上部周囲に廻る材を「長押(なげし)」、洋間や和室の天井との境目にあたる部分の見切り材を「廻り縁(まわりぶち)」と呼んでいます。
和室の場合、2重に廻り縁をまわすケースもあり「2重台輪(にじゅうだいわ)」とも言われます。
床材と壁の立ち上がり部分の境界に施工する材は「巾木(はばき)」と呼ばれ、通常寸法高さは60mm~75mmで仕上げております。

無目・大和溝(むめ・やまとみぞ)

建具枠などで建具がはしる溝を彫らない材や、下がり壁等で下端に取り付ける材を「無目」と呼んでいます。
建具がはしる枠は通常の場合1本溝でつくられますが、当社の場合は1枚の建具に対して2本溝の「やまとみぞ」を多く採用しております。「やまとみぞ」の場合、建具の走りがぶれずに安定して使える長所があります。

さげふり・水糸(みずいと)

建物の垂直を見る時に欠かせないのが「さげふり」と呼ばれる道具です。糸の先端に先が鋭角になった重りを吊して柱等の「たちなり」を確かめます。
水糸は、両端の高さを計り水糸を張って中間に同じ高さを表す場合や、敷地の境界線上に張って境界を明確にするなど単純な道具ですが、職人に欠かせないものとして重宝しております。

下職(したしょく)

主に大工さんが使う言葉ですが、大工以外の専門職方を「下職」と呼んでいます。
昔からの言葉なので大工さん達には自分たちが「上職」という意識があったのではないでしょうか。家が出来上がるまでには塗装、左官、内装、サッシ、水道、建具、タタミ、電気等の数々の専門職人が出入りします。