サッシ窓を取り付けたりする場合によく耳にする言葉です。
窓の下台となる部分が「敷居」、窓の上台となる部分が「鴨居」と呼ばれ、サッシをFL+850と指示すると「敷居うわばがFL+850」という下地材の高さ設定となります。
これとは別にサッシ取り付けを上端高さを基準とする場合がありますが、その場合は「例:鴨居したばをFL+2000に」という言い方をします。これらは昔からの和室造作による高さ設定の呼ばれ方ですが、洋間が多い現在、敷居は「窓台」とも呼ばれますのでその時々で使い分けています。
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小割材(こわりざい)
木材の中で、柱や梁のように太い材ではなく、小さく挽かれた材を小割と呼びます。
その中でも1.1寸×0.9寸(いちいちのくぶ)の材を「つたがけ」という独特の呼び名で表現します。他によく使用される小割材に2.0寸×1.3寸(にすんのいちさん)たるき、3.5寸×1.0寸(さんごーのいっすん)間柱、3.5寸×1.5寸(さんごーのいちご)いたばしり、1.5寸×0.6寸(いちごーのろくぶ)胴縁、2.0寸×1.5寸(にすんのいちごー)1階根太、以上これ以外にも小割材はありますが、適材適所に材の寸法を使い分けています。
地下足袋(じかたび/ぢかたび)
大工さんの高所作業の必需品で底が生ゴムで出来ていて非常にすべりづらい。通常色は黒ですが、たまにおしゃれな大工さんは白たびを履く。こはぜで止めて履くために脱着が面倒な事や、底が薄いので釘を踏んだ場合に足に刺さりやすい等の欠点はありますが、ひとたび身につけると気合いの入る一品です。
枕棚(まくらたな)
押入や収納には通常、中段(主に布団を置けるような棚)を設けますが、その他に昔はよくあった天袋(押入上部の独立した収納)部分を現在は省略し、押入や収納内部から天袋部分を使用できるような棚を付けています。布団を置くような奥行きはありませんが、文字通り枕を置く等、昔の天袋収納が入り口が狭く奥行きがあり、一度物を入れたら二度とお目に掛かることが無いような状況に比べて、使い勝手の良い棚となっております。職人は半棚OR省略して「まくら」と呼んでいることが多いようです。
ぞうきんずり
棚と壁との取り合いや、押入内部の床と壁との取り合いの部分に小さな見切り材を取付しますが、これを「ぞうきんずり」と呼んでいます。住宅で言うと壁と床の見切り材、「はば木」の役割をします。
あり、あご、かま
大工が木材の刻み時に使う代表的な継ぎ手や仕口の名称。
上記は略しての呼び名ですが、正式には、「腰掛けあり継ぎ」「腰掛けかま継ぎ」「わたりあご」等、沢山の継ぎ手・仕口の種類があります。
くせ
人間にも癖があるように、木材にも生まれ育った環境により素性が悪くて将来グレて曲がってしまうような材がありますが、これらの材の場合、クセを考えながら使用すれば梁など通常の材より強度が向上するケースがあります。
また増改築等の場合、微妙に建物が傾いていたりすると、レベルや水平、垂直を全く新規のもので施工すれば既存建物と接続部分が合わなく場合がありますので、既存建物自体の「くせ」をとりながらの施工となります。
ふかす
壁、床や天井の仕上がり寸法を実寸法よりも木材下地などで足して仕上げる造作の事。
よく用いられるのは壁などの奥行き寸法などを同一面とするために、だまっていれば引っ込んでしまう壁を、わざと木材下地等で足してきれいに同一面に仕上がるようにしています。
踏面、蹴上(ふみづら、けあげ)
階段の踏む面の事を「踏面」、登る高さの事を「蹴上」と呼んでいます。通常踏面寸法は8寸(240mm)、蹴上は1F~2F間の階高寸法を約3000mmとすると15段上がりの階段で200mmとなります。
りゃんこ
フロアーや天井羽目板を貼る場合、継ぎ手位置を1ヶ所としないでちぐはぐに「りゃんこ仕上」で貼っていきます。また銘木合板を使った天井などは木材の持つ木目を90度ずつ変えて(りゃんこ貼り)いきながら変化のある仕上がりを楽しみます。