一般的な木造住宅の現場に対して、現在では大手建設会社が受注したような大規模な現場の事をさして言う。
昔は、野原や原野等の近隣にあまり建物が無い場所に建設されたために「野丁場」と呼ばれるようになったらしい。その頃は近隣に何もないので飯場暮らしとなることが多く、多種多様な人間が集まるため、多少血の気の多い人でなければ勤まらなかったようです。
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芸者の花(げいしゃのはな)
基礎の対角寸法や「かなて」をチェックする場合、構造上問題の無い許容誤差というものがあります。1ミリ~3ミリ程度の許せる誤差に対して細々しい事を言うと、職人いわく「なに、それだば芸者の花だ」と一蹴されます。
ちなみに「芸者の花」とは「芸者さんへ渡すご祝儀」の事だそうです。芸者さんに対して少しのご祝儀も渡さない=許せないのでは人間としていただけないよ!という隠語のようです。
造作材(ぞうさくざい)
建物で使用される完成時には見えなくなる構造材に対して、完成時の仕上がり時に表される材料をさして言う。洋間では窓枠材、巾木、廻り縁がこれらにあたります。和室では廻り縁、長押、鴨居、敷居等が造作材となります。
上小、特一(じょうこ、とくいち)
材料の等級(グレード)を表す言葉です。
上小とは上小節(じょうこぶし)の略語で、最後の仕上げ部分に使われる造作材等の表し材料でよく使われます。化粧無垢羽目板等の場合を例にすれば、無節(節が無い材料)に近くて節があったとしても僅かな材料となります。
また特一は特一等材(とくいっとうざい)の略で、構造材等の節がある材の中でも一番の上物となります。
役物(やくもの)
和室に使用する柱等の木材に対してや、建築部材の中でも高価な部材に対して役物と呼んでおります。和室の柱で言いますと1面が無節(節の無い面)であれば1面無の役角(いちめんむのやくかく)という表現になります。
面いち(つらいち)
だまっていれば凹凸がつく作業面を「ふかす」、「けずる」、「埋め込む」などして同じ面にそろえる作業のこと。
妻(つま)
語源はよく理解しておりませんが、屋根の形状で切り妻屋根という形があり、屋根の流れが▲に見える面を言います。妻側の壁を妻壁、玄関が妻側の場合は妻入りと言います。
けらば
屋根の軒先面端部を破風(はふ)と呼んでいます。通常破風には屋根材と同じ鋼板が施工されたりしますが、畑山住宅では木製破風を使用する場面も多くなってきました。屋根で一番痛む場所が破風ですので、沿岸地域の秋田市では木製破風が耐久性でも有効です。破風の中でも切り妻屋根の妻側破風は区別して「けらば」と呼ばれています。
Vレール(ブイレール)
建具を引き戸で施工する場合、昔は凸になったレールを使い、建具側にくぼんだ戸車を使用しておりました。レールにつまづいて指先がジーンときた想い出のある方も多いかと思います。
これらの不満を解消すべくレールを床面に埋め込み床と「面いち」とした段差をほとんど感じないVレールという物が、現在あります。近年の住宅バリアフリー化に伴い引き戸の注文も多く、戸の引き味も軽くて音も静かな「Vレール」が大活躍しております。
バリアフリーを極めると、建具を吊る「吊りレール」というものもありますが、価格が高いので畑山住宅では「Vレール」を主に用いております。
ころし
「ころし」とは物騒な言葉ですが、住宅を建設する際にはよく用いられる言葉です。
サッシでいえば、開け閉めの出来ない窓を「はめころし」、給排水工事においても給水配管を止める場合は、「その配管をころして」等と指示します。